部分一致とは何だったのか あるいはインテント マッチなるものについての私論
先日 Google 広告にて「部分一致をインテント マッチにします」、Yahoo! 広告において「部分一致をインテントマッチにします」といった情報が公式に発され、話題を呼びました。
インテント マッチは、指定したキーワードに関連する検索語句に対して広告を表示できる、キーワードのマッチタイプです
マッチタイプ「部分一致」の名称を「インテントマッチ」に変更します。
今回は、急に名称変更を余儀なくされた部分一致について、これまでのことやこれからのこと、またそもそも「部分」とは何だったのかについて、触れていければと思います。
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1.前提として
前提として、今回の変更、結構驚かれた方が多かったんじゃないかと思います。
自分は今回の変更、第一報を6月19日のこちらのポスト(現在は削除、Wayback Machineはこちら)によるリーク情報(?)で把握したのですが、「さすがにこの規模の(これだけ浸透した語句の)変更はないでしょ」と、あまり相手にしていなかったんですよね🤔
その翌日、社内の方との雑談やブログメンバーからの相談、他社の広告運用をされている方と話した際にも上記ポストの話題になったのですが、リアクションはみな一様に冷ややかなものでした。
そのため、同じように上記ポストで第一報を知った方も多いと思うのですが、ほとんどの方は「まさか...」と思われた方、結構多いんじゃないでしょうか。
たぶん本気で取り上げられたのって、自分が観測していた範囲ではちくわん氏@trigger_ppc ぐらいです(苦笑)
また今回の変更にあわせて、Google Japan は「検索広告の部分一致を「インテント マッチ」へ改称」という記事を、公式ブログからわざわざ公開しています。
なので、ちょっといつも以上に、例えば「リマーケティングリスト」が「広告主様のデータ」になった時以上に、特別な力の入れ具合も感じました。
特に今回はワールドワイドな変更というよりも日本固有の変更なので(そのため本国のヘルプ記事では引き続きBroad Matchをそのまま使用)、そのレベルの変更であったとしてもここまで大きく力を入れて調整してくれるってことは、田中さん@hyroki1980 の言葉をお借りするなら、「日本も捨てたものじゃないかも」と、つい期待したくなりますよね💪
Google Japan 独自の取り組みということで、たぶん中では色々な根回し等々大変だっただろうなと思います。まだ日本も捨てたものじゃないかも。
2.部分一致とは何だったのか?
そもそもマッチタイプの名称をめぐる論争は結構前からあるものだと思っていて、例えば「そもそも"Exact"を"完全"と訳すのはどうなの?」みたいな話は、自分も数年前から定期的に議題にあげています。
「Exact」って日本語では「正確な」とか「ちょうど」という意味の修飾語なので、Exact Matchが(類似)みたいな形であらゆる語句をカバーすること自体に大きな問題ないのですが、「Exact Match」を「完全一致」と訳してそのように使ってしまうと、例えば初心者の方がマッチタイプの挙動を誤解してしまったり、誤った情報が広がるきっかけにもなるのではないか?と危惧してきたわけです。
完全一致のこの問題については、それこそもう1本まるまるニュースレターを書けるぐらいの話なのでここでは詳細について言及を控えますが、つまるところ自分は、今回の名称変更に関して「まあ、部分一致よりはインテント マッチの方がいいよね」とも思ったりしますし、そのあたりについては、おそらくおおよそ小西さん@isseik とも同意見なのですが...
インテント マッチ(旧:部分一致): 定義
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部分一致という言葉自体が実態と全く違うもので、実態通りにやっとなった、もう何年も前からみんな、意味合い一致とか意図一致にしろよとか思ってたのでやっとしっくりきた インテント マッチ(旧:部分一致): 定義 - Google 広告 ヘルプ 注: 除外キーワード ターゲティングは、この定義に含まれません。除外キーワードの部分一致の動作は、インテント マッチ キ support.google.com
ただ一方、次のような問題が引き続きマッチタイプ関連では起きる可能性があるようにも感じており、今後も目が離せません。